一体型MRゴーグル「PICO 4 Ultra」、9/20に日本でも8万9800円で発売 トラッカーは1万1800円

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Pico Technology Japanは12日、一体型MRゴーグルの新製品となる「PICO 4 Ultra」とモーショントラッカー「PICO Motion Tracker」を9月20日より発売することを明らかにした。海外ではすでに発表していた製品で、今回、日本でのスケジュールが追加された。価格はPICO 4 Ultraが8万9800円、PICO Motion Trackerが1万1800円。

Amazon.co.jp/ヨドバシカメラ/ビックカメラが認定販売店となる。本日19時より予約を受け付け、特典としてオンラインでPICO 4 Ultraの購入を申し込んだ場合、先着750名にPICO Motion Trackerが無料進呈される。なお、PICO 4は終売となる。

認定販売店はAmazon.co.jp、ヨドバシカメラ、ビックカメラ。ヨドバシカメラとビックカメラは店頭でも販売する

同時に、エンタープライズ向けの「PICO 4 Ultra Enterprise」の予約を本日より受け付けることも明らかにしている。価格は12万1000円。

PICO 4 Ultra、パススルーの解像度UPでMRがより鮮明に

PICO 4 Ultraは、MR(複合現実)向けの機能が強化されている。正面にはそれぞれ3200万画素のカメラを2つ備えており、72Hzで目の前の映像をゴーグル内に表示する「ビデオパススルー」が可能だ。側面にある4つの環境追跡用のカメラ、中央のiToF深度センサーカメラと併用し、現実の映像にCGを重ねて表示が可能だ。AR(拡張現実)とは異なり、空間におけるCGの位置が認識されているので、近づいたり遠ざかったり、回り込んだりして、実際CGがそこにあるように感じられるのが特徴になる。

実際、被って体験してみると両眼でのカラービデオパススルーで解像度も非常に高く、一眼でのカラーパススルーだったPICO 4から大幅な進歩を感じた。

発表会では、前後の重量が近くバランスが取れており、長時間被っても疲れにくいという点も強調されていた。

コントローラーはリングなしのタイプに変更。

プロセッサーは、第2世代のSnapdragon XR2プラットフォーム。

ディスプレイでは、片目ごとに2K以上、両目で4K以上の解像度、輝度が25%アップ、リフレッシュレートが72Hzから90Hzに向上、プロセッサーが強化されたことでレンダリング解像度も1504×1504ドットから1920×1920ドットに62%向上と、こちらもPICO 4から大幅に進化している。

用途としては、「パノラマワークスペース」という、MR空間を仕事環境として使ういわゆるバーチャルデスクトップの使い方を提案していた。PICO 4ではシングルタスクだったところ、最大20個のアプリウィンドウを開けるようになり、さらにウィンドウを280インチに広げられるという。

特徴としては、Windows PC/Mac、iOS/Androdのスマートフォンをつないで、縦型や横型など任意のサイズ/解像度/アスペクト比のスクリーンでひょうじできるという点。VRコントローラーやハンドジェスチャーだけでなく、今後のアップデートでキーボードやマウスの入力にも対応していく。

無線では、Wi-Fi 7に対応。

さらに空間ビデオと写真を見る用途も提案している。PICO 4 Ultraで撮った映像だけでなく、アップルデバイスで撮影したHEVCにも対応し、Picoのモバイルアプリを使ってUltra側のアルバムにインポートして視聴できる。

●スペック
・プロセッサー:Snapdragon XR2 Gen 2
・メモリー:12GB
・ストレージ:256GB
・無線:Wi-Fi 7(802.11 a/b/g/n/ac/ax/be)、Bluetooth 5.3
・MRセンサー:3200万画素のカラパススルーカメラ×2、iToF深度センサーカメラ×1、環境トラッキングカメラ×4
・ディスプレー解像度:2160×2160ドット/1200PPI(レンダリング解像度は)
・リフレッシュレート:90Hz
・視野角:105度
・IPD調節:58〜72mm
・スピーカー:ディアルステレオスピーカー
・マイク:4基(空間オーディオ対応)
・バッテリー:5700mAh、QC 4.0/PD 3.0 45W急速充電


PICO Motion Tracker IMU+赤外線センサーで高精度なのに1万円台

PICO Motion Trackerは、両足首につけて使うトラッカーで、PICO 4 Ultraだけでなく既存のPICO 4やPICO 4 Ultra Enterpriseでも利用可能だ。IMU(慣性計測ユニット)と12個の赤外線で空間における位置を検出。200Hz(1秒間に200回)でPICO 4シリーズと通信して、アバターなどに動きを反映できる。その際、機械学習で得たデータを元に足だけでなく、全身の姿勢を推定して再現してくれるのが特徴だ。

VRChatをはじめ、25のタイトルに対応。

ストラップから外して、独立してトラッキングさせることも可能だ。

記者発表会のフォトセッション

(TEXT by Minoru Hirota


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