矢野研、オタク向けメタバースの調査 ワールド709億円、イベント980億円、アバター270億円の市場規模1959億円

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矢野経済研究所は29日、2024年2月~3月に実施した「オタク」におけるメタバースのアンケート調査を発表した。

調査対象は国内に在住する15〜44歳の男女2万人。このうち、「自分のことをオタクだと思う、またはオタクだと言われたことがある」という質問に「(とても、やや)当てはまる」を選び、趣味として「アニメ・漫画・ライトノベル」「コンシューマーゲーム」「ソーシャルゲーム」「テーマパーク」「VTuber」「2.5次元ミュージカル」「コスプレ」「フィギュア収集」という8ジャンルのいずれかを選択した上、直近1年間(2023年2月~2024年1月)で1ジャンル以上に1万円以上支出した回答者2098人を「オタク」と定義。上記に該当しない場合を「非オタク」としている。

アンケート結果について、「Fortnite」や「VRchat」などのメタバースプラットフォームの名前を知っているかどうかという質問には、52.0%の「オタク」が知っていたが、「非オタク」は31.3%と20ポイントほど差が出た。この結果を持って、矢野経済研究所は「あくまでもアンケート調査の結果であるが『オタク』はメタバースサービスとの親和性があると考える」とコメントしている。

市場規模については、1959億円と算出。内訳としては、「ワールド使用料」が709億円、「イベント参加費」が980億円、「アバター販売」が270億円となっている。

算出方法は、「オタク」2098人に対して前出の8ジャンルで直近1年間にどれくらい支出したかを聞き、1人あたりの平均額を推定人数に掛け合わせている。3つの内訳については、8ジャンルごとに親和性が高いと思われるマネタイズ方法を割り当てた。

最終的に「『オタク』をターゲットにしたメタバースサービス市場は一定以上の大きさがあり、『オタク』向けサービスはメタバース普及の足がかりになると期待できることがわかった」とまとめている。

上記調査は、3月28日に発行した「2024 オタク×テックシリーズ消費者調査編<メタバース普及促進へのオタクコンテンツからのアプローチ>」に収録されている。

 
 
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