ホビージャパンは2月22日18時、VRChatワールド「ホビースフィア」を公開する。
ホビージャパンは2022年4月にVRChat上でワールド「ホビージャパン駅前商店街」をオープンして以来(関連記事)、雑誌「月刊ホビージャパン」の創刊から55年目を迎えるなど、長年ホビー文化を盛り上げてきた企業ならではの強みを活かした公式ワールドとして、VRとホビー文化の橋渡しするような活動を続けてきた。
今回のワールドは様々なホビーメーカーの製品を展⽰する「バーチャル博物館」となっているが、なんといっても面白かったのが、フォトグラメトリを活用してフィギュアやプラモデルをVRChatに展示するというメリットを最大限活かしていること。本物のようなサイズ感で見上げたり、ジオラマの中に入り込んだりといった、VRならではの体験ができるところが面白かった。
ホビーをVRで展示する可能性が詰まってる!
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ホビースフィアで公開されているエリアは全部で3つ。スクエア・エニックス、タカラトミー、ホビージャパンそれぞれのエリアに分かれているが、今回はスクエア・エニックスのエリアから観に行くことになった。
●スクエア・エニックス
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棚に置かれた箱からして嬉しくなる。ひとつひとつ手に取れるのは地味だが嬉しい作りだ。
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展示されているのはゼノギアスに登場するゼプツェンのプラモデル。
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自分で組み立てない限り完成したプラモデルを手に取ってまじまじと見れる機会はなかなかないが、VRであればじっくり見る事ができるのは楽しい。
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また、同プラモデルを平均的なアバターと同じ程度のスケールでも展示している。横のポールのボタン操作で、プラモデルの横に説明文を表示でき、モデラ―のこだわりポイントを見ながらプラモデルを鑑賞できる。
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私自身は素組みにスミ入れ程度しかやったことないので「すごい!」しか出てこないが、どのような趣向を凝らして製作されたのかが書かれているので、プラモデル製作が趣味の方なら更に楽しめるだろう。
2023年11月発売の「月刊ホビージャパン2024年1月号」に掲載された作品だというが、紙面に掲載されたプラモデルをフォトグラメトリで立体化し、VRChatに持ち込むことで手に取ったり大きくしたりして見られるのは、紙面というメディアの限界をVR空間で補う素敵な活用方法だ。
ここから「記事の全文を読む」からホビージャパンのWebページで紹介されているページにジャンプできるのでぜひ見てみよう。
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これだけでもすでにホビーとVRの相性の良さを体験できたが、体験はここで終わらない。「ボタンを押してください」というので押してみると……
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プシュー! と音を立てて開いていくシャッターにメディア陣は沸き立つ。まさにロボットアニメのようなかっこいいドックと、先ほどのプラモデルがそこにあった。
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ちゃんと機体の上に乗れるように作られているので、上に乗ったり、下まで降りて見上げたりして楽しめる。
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スクエア・エニックスのエリアにはこのほか、フロントミッションのジオラマも展示されている。「月刊ホビージャパン2024年3月号」に掲載されている法春のプラモデルを用いたジオラマは、プラモデルと同じスケールのアイテムや、あえて汚すことで雰囲気を演出するウェザリングのハイクオリティな作例をまじまじと見る事ができる。
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もちろん、ただ見るだけではない。なんと今度は自分が小さくなりジオラマの中に入り込んでしまった! 自分が小さくなって中に入り込むという、VRChatならではの表現方法で展示されているのはかなり良い。
ホビージャパンとしては、360度どこから見ても楽しめるように作られている作品を紙面で紹介する限界を感じており、VRChatなら違う見せ方ができるという想いがあったという。
●タカラトミー
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既に大分楽しんでしまったが、なんとまだ半分も見ていないが、続いてタカラトミーのエリアへ。
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こちらには主にトランスフォーマー作品のフィギュアが展示されている。
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ここに置かれているフィギュアももちろんフォトグラメトリで制作された3Dモデルだが、この「スピンチェンジャー オプティマスプライム&ロビー」が変形するものなので、その様子をVRChatのギミックとして再現している。この回転は写真で撮ることが難しいので、ぜひ現地で遊んで欲しい。
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映画「ビースト覚醒」からはSS-109 スカージ、覚醒オプティマスプライマル、BV-01 ボイジャークラス オプティマスプライムが登場。
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タカラトミーエリアにももちろん、スイッチ開閉式のドックがある。フォトグラメトリで作られたモデルをもとに、映画のサイズ感を模したスケールでの展示を楽しめる。
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●ホビージャパン
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まず見えてくるのは「AMAKUNI」ブランドのフィギュアの展示。写真だと伝わりにくいが、空の空間の中でゲームの待機モーションのようにゆるやかに動いた状態で展示されている。実際のフィギュアも動いたらいいのに……と思わせる展示だ。
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そして「1/32 零式艦上戦闘機52型」。こちらは本ワールドで唯一、フォトグラメトリではなく3Dモデリングで作られた展示物となっている。
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手に取ってみると、細かい機体の溝や半透明のキャノピーをじっくり見る事ができる。
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零戦のモデルは持つ手を離すと慣性で少し動くようにできているため、紙飛行機とまではいかないまでも、まるで手で戦闘機を飛ばすように遊べるのはVRならでは。
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もちろん、こちらもドックの中に零戦がある。
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実際にホビージャパンが製作・販売しているプラモデルだからこそ、モデルの内側の羽の骨組みや、機体に隠れて見えないエンジン部分などもモデリングされているところが個人的な推しポイントだ。
この「1/32 零式艦上戦闘機52型」は発売前のものなので、実際にここで手に取ったりコックピットに乗り込んだりしてから購入を検討するという、新しい購買体験になっているのも面白い。
始終、興奮してワールドを巡ったが、入口に戻ってくると、最後に零戦が展示されている場所へ向かうことに。
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この白いドームのようなものは「掩体壕(えんたいごう)」というもので、上空から索敵されないようにするためのものだという。
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テレポートした先に、空の上に零戦が浮かんでいるフォトスポットがあるので、訪れた際はぜひここまで来て写真を撮ろう。
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空を飛んでいる零戦の前で集合写真を撮るという、ここでしかできない体験ができる。
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ホビーとVRの相性の良さは今回だけでも十分に伝わったことだと思うが、担当者によると、今後もほぼ毎月のようにコンテンツを拡充させていくつもりだという。日頃VRChatで遊んでいる方はもちろん、フィギュアやプラモデルをこんな形で鑑賞できると知ったホビーファンの方もぜひVRChatに遊びに来て体験して欲しいと思った。
(TEXT by ササニシキ)