17LIVEの大人気リアルライバーとVライバーが音楽ライブで競演!「MIRAI STAGE」レポート

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日本最大級の配信アプリ「17LIVE(イチナナ)」が、6月23日に東京・池袋の未来型ライブ劇場「harevutai」で、リアルとバーチャルが融合した新感覚の音楽ライブ「MIRAI STAGE~Virtual×Real MUSIC LIVE in “harevutai”~」を開催。

4月に「17LIVE」アプリ内で実施されたオンラインイベントのリアルライバー部門と、V(バーチャル)ライバー部門のそれぞれ上位5名に入った10人の人気「イチナナライバー」が出演し、生バンドと共にパフォーマンスを披露した。推しの晴れ舞台を応援するために多くのファンが会場を訪れて盛り上がったライブの模様をレポートする。


人気上位のリアルライバーとVライバーが交互に登場

オープニング映像の後、最初にステージに現れたのは、司会を担当するお笑いトリオ「グランジ」の遠山大輔さん。遠山さんは、各ライバーがパフォーマンスを終えた後のミニインタビューも担当。軽快なトークで、各ライバーの個性や魅力をさらに引き出していた。

トップバッターとしてパフォーマンスを披露したのは、2087年のネオサイタマからやってきたVライバーのはいぴんぐモナカさん。ホバーカーが空を飛ぶ未来都市の道路の真ん中で、オリジナル曲Call Meを披露。自分の名前を連呼するパートが耳に残る「Call Me」は、一緒に活動していた兄が制作した楽曲。インタビューでは、その兄が昨年、ガンで亡くなった哀しみと共に、兄の曲で晴れ舞台のステージに立てた喜びも語った。

Vライバーとリアルライバーが交互に登場するこの公演。2番手でステージに現れたのは、栗生みな名義で女優としても活動しているCru(くりゅー)さん。オリジナル曲「duck out」で披露した力強い歌声と熱いステージパフォーマンスからは、ボーカリストとしての実力の高さが伝わってくる。「17LIVE」の音楽イベントでの入賞実績が豊富で、8月には、1stワンマンライブの開催と、アルバムのリリースが決まっているのも納得だ。

3人目に登場したVライバーのむらゆきさんは、堀江由衣さんの「スクランブル」をカバー。「グルグル回る」という歌詞に合わせて、バッテン目でぐるぐると回っている姿が可愛いらしい。ライブの後のミニインタビューでは、司会の遠山さんを相手に巧みなトークを展開。「17LIVE」アプリ内のフォロワー数が17 万を越える人気の秘密が、短い時間の中でも伝わってきた。

4人目は、この日、唯一の男性ライバーで、ピアニストのとよぴさん。ステージ中央に置かれた電子ピアノの前に座ると、名曲として知られる「ファイナルファンタジーV」のBGM「 ビッグブリッヂの死闘」を演奏。配信者が出演するライブで、インストゥルメンタルのステージを観るのは初めての経験だったが、まさに、死闘のような熱のこもった演奏には、最初から最後まで引き込まれた。

5人目の出演者、Vライバーの小鳥遊音彩さんは、和装姿でギター型のキーボード(ショルダーキーボード)を抱えた「人々の心の中を旅する演奏人」。ほんわか優しい癒し系ボイスの小鳥遊さんは、ステージに登場すると、リスナーからお題をもらって即興で作曲しながら歌うと宣言。実際に「コンビニ」と「あんこ」というお題で即興曲を披露し、最後は既存のオリジナル曲「手紙」を披露した。即興での作曲は得意らしいが、初めての音楽ステージで、それを実行できてしまうメンタルの強さと音楽センスに驚いた。

6人目の加藤結愛(かとぱん.)さんは、浜崎あゆみさんのバラード「beloved」をカバー。白いドレス姿の透明感あるビジュアルと、芯があり伸びやかなボーカルが印象的だった。2曲目には、初めて作詞に挑戦したというオリジナル曲「いつか」も披露。思わず手拍子したくなる明るく軽快なリズムの楽曲で、表現力の広さを発揮。もっといろいろな歌を聴いてみたいと思わせるボーカルだったが、「17LIVE」での活動は今月末で終了とのこと。3年間の配信活動で培った実力で、次のステップに進むそうだ。


ラストは、リアルライバーとVライバーのコラボも実現!

7人目は、銀髪キツネ耳で、モフモフ尻尾も可愛い神様見習いのVライバー御珠すずさん。ステージに登場する時、出囃子のように歌っていたオリジナルの「わんこちゃうぞ音頭」は、おしゃれなリズムとともに、かすかな電波感もあり、思わず口ずさみたくなる曲だった。その後は、「夜拙ディセイブ」(じん feat.IA)、「夜もすがら君想ふ」(初音ミク)、「Mela!」(緑黄色社会)の3曲をカバー。曲調の変化に合わせて、様々な歌声も変化させるだけでなく、和装以外にも2種類の衣装を披露。早着替えの得意なVライバーらしい華やかなステージだった。

8人目のikura丼さんは、ステージに登場した瞬間からアイドル力を発揮。歌やダンスに加え、客席の煽りやMCも巧みで、出演した10人のライバーの中でも、トップレベルに舞台慣れしたステージングだった。披露した「ときめけハートBEAT」、「DongDongDreamer」、「ユメノハナシ」、「ぷりっとじゅわっと恋の魔法」は、4曲すべてがオリジナルソング。1回聴いたら忘れない名前にも負けないほど、個性的でインパクトの強いライブで、客席を沸かせた。

Vライバー最後の一人は、バーチャル戦国時代から来た戦乙女の紅咲るうさん。1曲目のボカロ曲「少女レイ」(初音ミク)では、柔らかくしっとりとした歌声に引き込まれたが、2曲目の人気アニソン「甲賀忍法帖」(陰陽座)では、曲調に合わせて歌声の華やかさも増したようだった。3曲目の「咲かせや咲かせ」(EGOIST)と、4曲目の「新時代」(Ado)も、それぞれに異なる曲調だが、紅咲さんの歌声の瑞々しさは、まったく失われない。激しい生バンドの演奏に負けない存在感も含めて、不思議な魅力のある歌声だった。

5人目のリアルライバーで、ソロステージのトリを務めたのは、ちかMartinさん。元々は、リスナーとして「17LIVE」を楽しんでいたが、2年半前から自身もライバーとしての活動を始め、4月のオンラインイベントでリアルライバー1位となり、このライブに出演。まるで、フィクションのようなドリームストーリーを歩んでいるライバーだ。初めてのステージでは、前日にリリースしたばかりのオリジナル曲「私のドッペルゲンガー」と、「Live is Life」(野田佳幹)、「Change My Life」(S.Dragon-Er)のカバーを披露。最後の曲を歌いながら、繰り返し、客席に感謝を伝えている姿も印象的だった。

最後は、バーチャルとリアルを融合させたこのライブならではのコラボステージでフィナーレ。まずは、ikura丼さんと御珠すずさんが、定番ボカロ曲「千本桜」(初音ミク)をカバーした。イントロの間にまた衣装をチェンジさせ、桜の花びらをあしらった和装姿でスクリーンの中央に立ち、身体を左右に可愛く揺らしながら歌う御珠さん。一方、ステージ上を自由に動けるリアルライバーのikura丼さんは、ステージを左右に大きく使って客席にアピールしながらも、要所要所で御珠さんの方を向き、目を合わせるようにしながら歌っていく。間奏では、御珠さんに向けて、ガチ恋口上を歌い、会場を盛り上げる。


大トリとしてステージに現れた、ちかMartinさんと紅咲るうさんが歌ったのは、様々なアーティストにカバーされている名曲「夏祭り」。ちかMartinさんは、紅咲さんの衣装を意識して選んだであろう赤基調の着物を羽織り、見た目でもユニット感を演出。二人のパフォーマンスも、リアルライバーとVライバーという次元の違いはありながらも、一緒のステージに立っていることを強く感じられるステージとなっていた。

リアルとバーチャルという違いだけでなく、一人一人の個性もバラバラの10人が出演し、多くの観客を歓喜させた「MIRAI STAGE」。様々な環境で、様々な思いを抱いたライバーが活動し、時には大きな夢も叶えていく「17LIVE」というアプリを象徴するようなライブだった。


<セットリスト>

1. はいぴんぐモナカ 「Call Me」(オリジナル曲)
2. Cru(くりゅー)「duck out」(オリジナル曲)
3. むらゆき 「スクランブル」(堀江由衣)
4. とよぴ 「 ビッグブリッヂの死闘」(「ファイナルファンタジーV」BGM)
5. 小鳥遊音彩 即興曲
6. 小鳥遊音彩 「手紙」(オリジナル曲)     
7. 加藤結愛 「beloved」(浜崎あゆみ)
8. 加藤結愛  「いつか」(オリジナル曲)
9. 御珠すず 「夜拙ディセイブ」(じんfeat.IA)
10. 御珠すず 「夜もすがら君想ふ」(初音ミク)
11. 御珠すず 「Mela!」(緑黄色社会)
12. ikura丼 「ときめけハートBEAT」(オリジナル曲)
13. ikura丼 「DongDongDreamer」(オリジナル曲)
14. ikura丼 「ユメノハナシ」(オリジナル曲)
15. ikura丼 「ぷりっとじゅわっと恋の魔法」(オリジナル曲)
16. 紅咲るう 「少女レイ」(初音ミク)
17. 紅咲るう 「甲賀忍法帖」(陰陽座)
18. 紅咲るう 「咲かせや咲かせ」(EGOIST)
19. 紅咲るう 「新時代(Ado)
20. ちかMartin 「私のドッペルゲンガー」(オリジナル曲)
21. ちかMartin 「Live is Life」(野田佳幹)・
22. ちかMartin 「Change My Life」(S.Dragon-Er)
23. ikura丼×御珠すず 「千本桜」(初音ミク)
24. ちかMartin×紅咲るう 「夏祭り」(Whiteberry)


(Text by Daisuke Marumoto

関連リンク
17LIVE(公式サイト)