ニコニコ超会議「VTuber Fes Japan × おしゃべりフェス 」レポート 1対1の親密トークや年貢ルーレットで出演者も来場者も笑顔に

LINEで送る
Pocket

PANORAでは4月23〜30日、ドワンゴと共催という形でVTuberの個別トークイベント「VTuber Fes Japan × おしゃべりフェス in 超会議」(超しゃべフェス)を開催しました。

今回は23〜27日がZoomを利用したネット、29、30日が幕張メッセのホール6内にブースを構えてのリアルという2種類の会場を用意。90名近いVTuberさんにご出演いただき、VTuberファンが約1300のトーク枠に参加して熱い語り合いを繰り広げていました。

23、29、30日には、出演したVTuberさんやグループの魅力を知ることができる生放送、通称「神棚生放送」もニコニコ生放送で配信しました。配信内では、クラッカーやバラなど、ニコ生のギフトを投げると画面内にリアルタイムで実物が登場するという、ファンの方々が「神」として「推し」をギフトで讃える遊びも展開しました。

本記事では、29、30日におけるリアル会場における熱気をまとめてレポートしていきます。


様々な関係が可視化されたおしゃべりレーン

後述しますが、おしゃべりフェスのリアル会場での開催は約2年ぶりとなります。やっぱり顔を合わせて会えるというのは嬉しいですね! 予定調和ではない「現場」ならではのいい化学変化がそこかしこで起こって、喜びに満ち溢れていました。

1対1のおしゃべりでは、VTuberさんとファンの絆の強さを再確認できました。今回6つの一般レーンと、1つのトライアルレーンを用意。トライアルレーンは公募で出演が決まったVTuberさんが出演しています。ファンは40インチのテレビに映し出された「推し」の前に座り、ヘッドセットを装着して1対1で2分間お話しできます。時間内なら写真撮影も可能でした。

例えば、桃星愛花さんのレーンでは、おしゃぶりをして「推し」と話すという奇行(!?)が見受けられました。桃星さんは、2019年の超会議におけるおしゃべりフェスでは「ユーザー出展」として参加。その際、宣伝のための生放送で「おしゃぶりフェス」と言い間違いしたのをきっかけに、ファンがおしゃぶりを現場に持ち込むという事案(?)に発展しました。その伝統が3年越しに続いてるのがアツいです。

ファンの過激なリアクションでスタッフを驚かせていたのが、ZERO Projectのべあもりゆるもさん。なんとイスに座らず、地面に正座して会話するという謎の光景が繰り広げられていました。べあもりさんとファンの方によれば、「関係値がこのような感じなので大丈夫」とのことで……。ネットでの関係が可視化されたのもリアルイベントならではの出来事でした。

可視化といえば、ファン同士のつながりが見えたのも興味深かったです。例えば花雲くゆりさんのレーンでは、しゃべり終わった人がこれからしゃべる人を身守ったり、仲良く「神棚生放送」を見守ったりと、和気藹々としていたのが印象的でした。ここ2年、イベント自体ができなかった時期なこともあり、リアルでは「初めまして」という方も多かったようです。

当日券の売れ行きも絶好調でした。4人組の「えのぐ」さんでは、1人と話したあとに我慢できなくなり他のメンバーの当日券を買ってしゃべり倒すというファンもいました。雨ヶ崎笑虹さんは、終了間近まで残っていた2枚の当日券が「推しの喜ぶ顔がみたい」というファンの愛で見事完売したというエピソードもありました。

また、ふらっときて、「今、空いてるVTuberさんと話してみたい」と話していく通りすがりの方の中には、「帰ったら配信を見てみます」「今話したVTuberさんの名前ってどういう字ですか?」と興味を持ってくれる方もいて、新しいファンを生み出すというおしゃべりフェスのミッションも果たすことができました。


神の采配を見せた? ルーレットで大盛り上がり

一方の「神棚生放送」は、まさにお祭りの一言。

赤幕が張られた「神棚」にVTuberさん1〜3人が出演し、約20分で今回の超会議で初めて知った方に向けて自己アピールしてもらうという趣旨だったのですが、ふたを開けてみれば、ファンからのギフトがガンガン贈られて、スタッフが慌てふためいて対応するという一幕もありました。

というのも、生放送の画面に出てきたギフトをリアルの「神棚」にも出現させて、物理的に「推し」を華やかにして讃えるという仕組みなので、あまりにもギフトの量が多いと「品出し」が間に合わないケースもあるということです。

ギフトで一番人気だったのが「米俵」です。いわゆるレイドバトルのような感覚で、ファンのみんなから米俵が15個贈られるとルーレットを回し、当たったアイテムを出演中のVTuberさんにプレゼントするという内容です。

大当たりは「ハレスタビジョン」で、東京・池袋にある劇場「harevutai」の外観にあるビジョンに映れる権利がもらえます。ルーレットを回し、「ハーレスタ! ハーレスタ!」の掛け声と共にみんなで盤面の行方を見守る様子は、まさに昭和のテレビ番組(?)。ハレスタの両脇には「たわし」を配置するというお約束も厳守。ちなみにVTuberさんからは「生ハム原木」の人気が高かったです。

このルーレット君がさまざまな奇跡を起こしてくれました。ネジの締め方が緩かったせいか、止まると見せかけて逆回転して「カニ」に戻るというフェイントが発生。他にも、ルル=ルチカさんは、「たわし」が2回連続で当たるという不幸(?)に遭い、スタッフの判断で再チャレンジできることになって「ハレスタビジョン」を引き当てるという、つよつよなバラエティ力を見せつけたりと、それぞれのドラマが生まれていました。

「優勝」のギフトもお祭り感を加速させてくれました。「優勝」が確定すると電光掲示板が出現し、トロフィーが授与されて、くす玉と銀テープでお祝いした上で、ヒーローインタビューを行う……という文字に起こすと何が何だかわらかない儀式ですが、実際、VTuberさんも何が何だかわからないままヒーローインタビューを受けていたりと、そのカオスな感じが楽しさを演出していました。

ネットおしゃべりフェスではずっと実施してきた「神棚」ですが、有観客で披露するのはこれが2回目(1回目は東雲めぐさんのカフェコラボ)となります。ファンの方々に呼びかけて一緒にルーレットの行方を見守ったり、買ったばかりの「推し」のグッズを見せてくれてトークに取り込んだりと、ネットだけのときより一体となった盛り上がりをつくれました。このテレビやラジオの公開放送のような形態、ぜひまたどこかで実現したいですね。


実は初のリアルとネット同時開催!

超しゃべフェスは、PANORAにとってリアルとネットの個別トーク会を同時開催するという挑戦でした。

 
おしゃべりフェスは、2019年2月にリアルからスタートしたVTuberさんと1対1で話せるというイベントです。当時、VTuberのリアルイベントといえば音楽ライブが主流でしたが、歌だけに限らないさまざまな才能を持ったVTuberさんの魅力を発揮できる場を新たにつくる目的で、1対1のトーク会という体裁にしました。

upd8、ENTUM、にじさんじ、ホロライブなど、事務所をまたぎ、さらに企業・個人の壁も越えてVTuberさんが出演。日頃のお礼を直接伝えたり、新しい「推し」を見つけたりと、イベントならではの興奮がそこかしこで巻き起こってきたのを記憶しています。

同じ形態で4月に超会議、8、9月に東京と大阪での全国ツアーとおしゃべりフェスを続けてきましたが、コロナ禍のせいで2021年2月の「会える! 話せる! VTuberおしゃべりフェス on バレンタイン ホロライブ編」を最後にリアルでの実施が困難になってしまいました。

一方で、「推し」に生きる力をもらっているファンは大勢いて、VTuberさんに会いたいという声も多く見受けられました。しかもコロナ禍で人に会って話しにくいご時世だからこそ、「推し」と会って話せる機会をなんとか設けられないか──。

そんな流れで、2020年5月に実験的にスタートしたのが「ネットおしゃべりフェス」になります。目指したのはリアルでの個別トーク会における興奮の再現。具体的には、Zoomを利用して、ネット経由で全国から集まってきたファンに「ラウンジ」という部屋に入ってもらい、一人ずつVTuberさんがいる別部屋に移動させて1対1でお話しするという形式です。

リアルのイベントは、「推し」に合うだけでなく、同じ趣味の「同志」と話せるのも醍醐味のひとつです。このラウンジを設けることで、「久しぶり」「いってらっしゃーい」「どうだった?」などファン同士の語らいもできる環境を実現しました。

さらにネットならではの要素として、生放送も追加しました。イベントにおいてVTuberさんを知ってもらうきっかけをつくりたいけど、1対1の様子はネットに流すわけにはいかない。ということで生放送を実施して、インタビュー形式でVTuberさんの魅力を聞きつつ、ギフトも投げてVTuberさんに直接「お布施」できるような仕組みを用意しました(これが大いに盛り上がり、のちに「神棚」と呼ばれるようになります)。

このネットおしゃべりフェスを2年醸成させてわかったのが、地方や海外に住むファンでも気軽に参加できるというメリットでした。リアルとネット、それぞれに価値がある。そんな手応えを実感しつつ、コロナ禍の第六波もおさまってきた2022年4月、超しゃべフェスをネット+リアルで実施することになりました。リアルの開催は約2年ぶり。われわれは2年待ったのだ!!!!! なので無事に実施できて感慨ひとしお……という気持ちです。


そんなVTuber業界における熱気を再確認できた「超しゃべフェス」。ぜひ機会がありましたら、来年の超会議でも実施できれば嬉しいところです!

 

 (TEXT by Minoru Hirota
 
●関連リンク
超しゃべフェス
ニコニコ超会議2022