エドガ×建設技術研究所、KEIKEN CLOUDを用いた橋梁点検研修VRを共同開発 コンクリート橋形式も追加

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エドガ

株式会社エドガ(以下、エドガ 東京都江戸川区、代表取締役:米本 大河)は、建設コンサルタント大手である株式会社建設技術研究所(以下、建設技術研究所 東京都中央区、代表取締役社長:中村哲己)にVR教育・研修システム「KEIKEN CLOUD」を提供し、鋼鈑桁橋を題材にしたVR研修ツールを共同開発しました。このシステムは、既に建設技術研究所の研修で活用され、今年度からは新たにコンクリート橋を題材にした形式も追加されるなど、コンテンツの多様化を図りながら更なる若手技術者の育成に役立っております。

  • 導入までの背景


日本では橋梁の老朽化に伴う維持・管理が深刻な社会課題になりつつあります。国土交通省は平成26年度から全国に約72万箇所ある道路橋の5年に一度の定期点検を義務化しましたが、橋梁保全業務に携わっている土木技術者の数が大きく不足しており、一人でも多くの点検・診断ができる人材の育成が早急に必要となっています。

建設技術研究所ではこうした社会ニーズに対応するため、若手技術者を対象に橋梁の定期点検に必要な基礎技術の習得を目的とした研修を毎年実施していましたが、育成には時間がかかっていました。特に、コロナ禍においては、実際の橋梁に赴いて実施する現場研修や、会議室で一斉に行う集合研修に対する難易度も高まっており、安全を確保しながらより実践に近い研修を運営するための新しい在り方が求められていました。

それらを実現する画期的な方法としてVR技術を用いた研修の導入・運用が本格的に開始されました。VRを用いることで、実際に様々な現場に行かなくても色々なパターンの問題個所を若手技術者自らが発見・回答し学ぶことができます。従来の研修方法では伝えきることができなかった様々な技術や知識を楽しみながら実践につなげていくことができます。

VRヘッドセットを用いた研修風景(受講生の見ている視点をモニターで投影)VRヘッドセットを用いた研修風景(受講生の見ている視点をモニターで投影)

  • KEIKEN CLOUDを活用したVR研修ツールの特徴

本ツール開発にはエドガが提供する「KEIKEN CLOUD( http://www.keikencloud.com/ )」が採用されています。

KEIKEN CLOUDは「組織の経験をシェアする」をコンセプトに教育・研修に特化したエドガ独自のVR学習システムです。部署・部門やチームで培われてきた技術、知識、ノウハウなどの経験(KEIKEN)を高い没入感で、より効果的に伝えていくことを目的としています。

橋梁の点検作業を題材にした本ツールでは以下のような機能が搭載されています:

(1)橋梁の損傷状況把握

VRヘッドセットを用いて、実際の橋梁を撮影した360度画像内の任意の位置に移動して、橋梁の損傷状況を把握することが可能です。合わせて橋梁諸元や図面などの点検に必要な基礎情報を確認できます。

点検箇所に移動するための選択画面点検箇所に移動するための選択画面(2)クイズ形式での理解度・習熟度チェック

VR研修ツール内では、橋梁が再現された環境を移動しながら損傷個所を見つけていきます。発見後、損傷個所をクリックすると、損傷に関する選択式のクイズが出題され、回答をする必要があります。即時に点検時の注意点を知ることができ、理解度や習熟度を確認することができます(疑似点検後、点検時間やクイズの成績が表示されます)。

損傷に関する選択式のクイズ例損傷に関する選択式のクイズ例

正解かどうかが即時に判定される正解かどうかが即時に判定される(3)ズーム(拡大表示)機能

VR空間内で注視したい個所を拡大表示することが可能です。360度画像を使った従来のVRコンテンツでは体験者の視点が固定されるため、点検個所の細部に近づいて確認することが出来ませんでした。しかし、近接目視点検により近いトレーニングを想定し、損傷個所をクローズアップして注意深く観察することができるようになりました。

傷んだ個所を拡大表示している様子傷んだ個所を拡大表示している様子

  • 橋梁形式(コンクリート橋)追加と導入のメリット

エドガと建設技術研究所は2021年度から鋼鈑桁橋(こうばんけたきょう)に関する目視点検コンテンツの開発・運用を進めてきましたが(※1)、2022年度からコンクリート橋を題材にした形式が新たに追加されました。鋼鈑桁橋の学習においては全国3拠点、総勢50名に対して体験提供を行いました。研修生からは「まさに現場にいるような体験」、「画期的で楽しく研修を受けることができた」という声が上がり好評を得ています。

新たに追加されたコンクリート橋形式新たに追加されたコンクリート橋形式従来の現場研修と比べた導入メリットとして、VRであればオフィスや事業所にいながら先輩技術士が現場で着目している視点を学ぶことができるのはもちろんのこと、受講者のスケジュール調整、交通手段の手配、現場までの移動に伴う時間やコスト、安全上の注意喚起や配慮、橋梁を管理する行政機関への許可申請など様々な事前準備や心配事を減らすことができるとわかりました。

  • 「橋梁点検研修VR by KEIKEN CLOUD」イメージムービーを公開

本取り組みを紹介するコンセプト動画(1分47秒)をYoutubeで公開しました。
(☆視聴・再生はこちら ⇒ https://www.youtube.com/watch?v=VZ8Kw76jfYs&t=1s )

以下、各シーンのダイジェスト↓

エドガと建設技術研究所はこの仕組みでメンテナンスができる技術者の数を増やし、これからも日本の橋を守ってまいります。


※1 建設技術研究所WEBページ「お知らせ」より
http://www.ctie.co.jp/news/tech/2021/20210305_268.html



<株式会社建設技術研究所 会社概要>

社名株式会社建設技術研究所(英文名:CTI Engineering Co., Ltd.)
設立1963年4月
代表取締役社長中村 哲己
事業内容土木建設事業に関する企画、調査、計画、設計及び事業監理他
従業員数1,778人(2021年3月1日現在)
本社所在地東京都中央区日本橋浜町3-21-1(日本橋浜町Fタワー)
上場取引所東京証券取引所市場第一部
ホームページhttp://www.ctie.co.jp/


<株式会社エドガ 会社概要>

社名株式会社 エドガ
設立2013年11月13日
代表取締役米本 大河
事業内容VR教育・研修システム「KEIKEN CLOUD」( http://keikencloud.com/ )を活用したVR学習ソリューションの開発~導入支援
本社所在地東京都江戸川区西葛西7-6-5
ホームページhttp://www.edoga.jp/

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