【データで見る、ツイ伸び新人VTuber】2021年7月第3週はPetra Gurin、魔宮マオ、バン・ハダ

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企業・個人を問わず、毎日何十人もの新人がデビューしていくVTuberの世界。一方、すでに業界内には多くの才能が存在しているため、今の「推し」の動画・配信を追うだけで精一杯、新人まで気が回らないというVTuberファンも多いはず。そんな方に向けて送るのが本連載「データで見る、ツイ伸び新人VTuber」です。

分析・執筆は、Twitterのリストから随時3万人以上のVTuberのデータを収集して分析しているmyrmecoleonさんが担当。直近の7日間でTwitterのフォロワー数が急増したVTuberを数名紹介します。


こんにちは。myrmecoleonと申します。今回も最近勢いのあるVTuberを紹介していきます。以下は直近にTwitterのフォロワー数が急増したVTuberを並べたグラフです。過去に連載で取り上げたIRySさん、Pomu Rainpuffさん、Elira Pendoraさん、八雲べにさんも引き続き伸びており掲載されています。今回はここから新規に活動開始または20%以上増加したPetra Gurin(ペトラ・グリン)さん、魔宮(まみや)マオさん、バン・ハダさんの3名をピックアップ。伸びた原因も推測しつつ、プロフィールをまとめました。

VTuberリスト登録のTwitterアカウントから、2021年7月12日13時から7月19日13時にフォロワー数が5%以上増加したうちのフォロワー数増加上位
データはTwitter APIより取得(以下同じ)。記事で取り上げたアカウントの棒グラフはオレンジ色に変えている

Petra Gurin

初配信よりスクリーンショット

Petra Gurinさんはにじさんじの英語圏向けプロジェクト「NIJISANJI EN」の新人バーチャルライバー。凍てついた海で見つかったペンギンで、普段は学校に通っており、人間社会への順応のため新たにVTuberを始めました。先輩「LazuLight」同様、同期のSelen Tatsukiさん、Rosemi Lovelockさんとユニット「OBSYDIA」を構成し、18日の初配信の後には3人が歌うオリジナル曲「Black Out」も公開・音楽配信されています。

英語と日本語、中国語が分かり、日本語は乙女ゲームで学んだと言うほどの乙女ゲーム好き。配信は英語が中心ですが日本語も自然に話し、日本語オンリー配信も20日に行いました。ほか日本のアニメやゲーム、ニコ動の歌い手なども好きなようです。歌が好きで、初配信でも早速歌声を披露。グラフィックデザイン等の勉強もしており、同期2人の配信画面も彼女がデザインしています。

活動開始から19日までに53000人以上が彼女をTwitterでフォロー、YouTubeのチャンネル登録数も現在8万人を越えています。「LazuLight」の3人のデビュー時より勢いが良く、NIJISANJI ENの浸透が感じられますが、中でもPetra Gurinさんはよく伸びています。

フォロワーの傾向(該当アカウント群から300名超を無作為抽出の上フォローしているアカウントを集計。以下同じ)を見るとGawr Guraさんを筆頭にホロライブEnglishのメンバーをフォローしているファン層が7割と多いようです。またElira PendoraさんらNIJISANJI ENの先輩のフォロワーの4割以上が彼女をフォローしていました、こちらには日本のにじさんじファンからNIJISANJI ENに関心を持った層が含まれています。

Petra GurinさんらはNIJISANJI ENの2期目のデビューとなりますが、海外のホロライブファン層を引きつけつつ、NIJISANJI ENに確実に定着させている傾向が伺えます。

魔宮マオ

自己紹介動画よりスクリーンショット

魔宮マオさんは2019年8月より活動している個人VTuber。人間界に視察に来た魔王イラストやLive2Dが得意で、これまでに複数のVTuberが彼女の手でデビュー、依頼なども受け付けています。かわいい声で、お絵描き配信やゲーム配信を中心に活動。歌もお好きで複数のオリジナル曲を含む歌動画も多数投稿しています。4月には2周年に向けて3D化のクラウドファンディングを達成しました。

今回の7日間では98%増となる4900人以上が彼女をTwitterでフォロー。YouTubeのチャンネル登録数も1200人以上増加しています。このきっかけとなったのが以下のツイート。この首輪をつけるのがVTuberでブレイク。後から持ち手側の素材も提供、Twitterで大きく話題となりました。VTuberの制作もしてる方だけに、高いクオリティも納得です。

7日間の新規フォロワーでは素材を使用してツイートしている潤羽るしあさん、星川サラさんなどのフォロワーが目立ち、素材の提供が関心につながったことがよく分かります。

こうしたVTuber向けに手や足を追加する素材画像はこれまで海外のVTuberでよく見かけましたが、国内でこうしたクオリティの高いものが出てきたのは面白い動きです。すでに似た例がいくつか出てきており、今後が期待される動きです。

バン・ハダ

初配信よりスクリーンショット

バン・ハダ(반하다)さんはにじさんじの韓国向けグループ「NIJISANJI KR」5期生のバーチャルライバー。同期のセフィナさん、ソン・ミアさんとともに2021年4月末より活動開始。「Apex Legends」や「VAROLANT」などゲーム配信を中心に活動しています。

韓国グループのメンバーですが、海を渡った一人旅で迷い込んでバーチャルオーストラリアに在住。韓国語だけでなく英語も達者で、デビューまもなくにNIJISANJI IDのAzura Cecilliaさんとコラボと、韓国外との関わりも強いのが特徴。特にデビュー時期の近いNIJISANJI ENのElira Pendoraさんら3人とは親しく、期間中にもID・KR・EN合同のGARTIC PHONEコラボに参加しています。日本語も多少分かりますがDUOLINGOで勉強中

今回バン・ハダさんをピックアップしたのは、彼女を含めてNIJISANJI KR・NIJISANJI IDの多数のライバーが伸びた点が興味深かったため。今回の7日間では23%増となる1700人以上が彼女をTwitterでフォロー。YouTubeのチャンネル登録数も1500人以上増加しています。グラフ外になりますが、彼女以外にNIJISANJI IDのAzura Cecilliaさん、Bonnivier Pranajaさん、Riksa Dhirendraさん、NIJISANJI KRのオ・ジユさん、ソ・ナギさん、セフィナさんなど、にじさんじの海外グループのメンバーが今回全体に大きく伸びています。

このきっかけが現在開催中のにじさんじ甲子園2021ドラフト会議。今回は8校が出場で海外グループのメンバーも獲得する方針のため、バン・ハダさんは加賀美ハヤト監督の加賀美実業高校で指名、ほかのメンバーも配信中のルーレットで各校に選ばれています。普段見ることの少ない海外ライバーにライバーもリスナーも新鮮な反応で、ゲーム上ですがこれからのチームメイトとして関心を持った方が多かったようです。

バン・ハダさんの7日間の新規フォロワーではElira Pendoraさんを筆頭にNIJISANJI ENのメンバーのフォロワーが8割を占めました。一方でホロライブEnglishのフォロワーは比較的見えず、どちらかというと日本のにじさんじライバーのフォロワー層が目立ちます。国内外のにじさんじのファンがENを経由してKRの彼女にも関心を持ったと推測されます。おそらくは他のKR・IDのライバーも同様で、ENが呼び水となってにじさんじファンの中で海外グループに関心を持つ傾向が出てきているのでしょう。

にじさんじ箱推しのファンでも、KRやIDまではあまり知らない方がほとんどでしょう。その点で今回のにじさんじ甲子園2021は認知や推しライバーとの関係ができる良いきっかけになったようです。フォロー傾向の分析からはその背景としてENが登場した影響が感じられます。

ENからはPetra Gurinさんら3人がデビューしたタイミングでもあり、バン・ハダさんのようにグループを越えて交流のあるメンバーも見られ、にじさんじの国際展開の拡大やグループを越えた関わりが今後大きくなっていくことが期待されます。


(TEXT by myrmecoleon

 
●関連リンク
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