「Cinderella switch ~ふたりでうたうホロライブ~ vol.1」徹底レポート クロヱ&いろはの仲良しデュエットに夢中

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エンタメ特化型メタバース「VARK」と、ホロライブによって2020年から開催されてきた二人組バーチャルライブの新シリーズがスタート。1月28日(土)に「VARK Presents. hololive Virtual LIVE series in VARK『Cinderella switch ~ふたりでうたうホロライブ~ vol.1』」が開催された。出演者は、ホロライブ6期生「秘密結社holoX」沙花叉クロヱさんと風真いろはさん。仲良し同期の二人がVARKならではの超至近距離で、デュエットとソロ合わせて全8曲を披露したバーチャルライブをレポートする。

本ライブへの参加方法は、VRゴーグル(Meta Quest 2のみ対応)、VARKのスマホアプリ、配信プラットフォーム「ZAIKO」でのウェブ配信と3種類あるが、筆者はMeta Quest2で参加。VRのライブ映像はリアルタイムでしか観ることはできないが、ZAIKOでのウェブ配信はアーカイブ視聴が可能だ(視聴期限は2月4日の23時59分まで)。また、ライブの360度動画のアーカイブもVARKアプリ内で販売している。


「Cinderella switch」 初のデュエットで開幕

開演を告げるカウントダウンに続いて、一度真っ暗になった会場が明るくなると、ステージ上にクロヱさんといろはさんが立っている。過去の「Cinderella switch」は二部構成のソロライブで、ステージに立たないもう一人のホロメンは「連番者」としてユーザーの隣で一緒にステージ上の仲間を応援。第二部になると、次は「連番者」だったホロメンがステージに上がるという形式だったが、新シリーズでは「ふたりでうたうホロライブ」というタイトル通りデュエットも実現。二人が最初に歌ったのは、ハチさんのボカロ曲「マトリョシカ」のカバーだ。

歌声はもちろん、立ち姿やステージ上での一つ一つの動きのすべてでそれぞれの個性が出ている二人。客席最前列という近い距離からステージを見上げているせいか、普段、PCのモニターやスマホの画面の中で見ている時以上に、細かな仕草まで見入ってしまう。

最後のサビの途中では、ライブ会場が宇宙空間に変わって、二人が目の前に現れた。VARKのVRライブならではの距離感と演出だ。

一曲目から魅力的なパフォーマンスだったが、本人たちは不安もあったらしく、歌い終えると目を見合わせながら「どうだった?」「なんとかなった!」と大はしゃぎ。その場でぴょんぴょん飛び跳ねるクロヱさんと、両手両足をパタパタさせるいろはさんが可愛い。

いつもの自己紹介の後はソロのコーナー。まずは、クロヱさんがステージを下りて、すぐ隣にやってきた。「Cinderella switch」ではお馴染みの光景だ。

ペンライトを持ったクロヱさんの「次は、いろはちゃんの『シル・ヴ・プレジデント』」という曲紹介の後、いろはさんがP丸様。の超人気曲を歌う。歌声もダンスも可愛く華やかで、テンションが高まるパフォーマンスだったが、隣でステージに声援を送るクロヱさんのテンションは自分以上。ステージに惹きつけられながらも、ついつい隣のクロヱさんの方をチラ見してしまう。

間奏でいろはさんが「みなどの~ちゃんと風真のこと、観てくれてるでござるか~? 最後までこっち観てて~!」と叫んだときにはドキッとした。

一旦、会場が真っ暗になると、今度は隣にいろはさんが登場。

「次は沙花叉のソロでお送りします。3曲目『ラムのラブソング』です。一緒に応援しよ~」という紹介から、クロヱさんのソロステージが始まった。アニメ「うる星やつら」の主題歌を可愛さ全開のダンスとともに歌う同期に向けて、いろはさんは「ああ!めっちゃ可愛い!」「ダンス、上手くなったなあ」と感想を語りつつも声援を送る。

まるで濃い古参ファンだなと思っていると、クロヱさんが「ちょっと! 沙花叉以外によそ見とかしてないよね~? 沙花叉に集中して、沙花叉のことだけ観てよね」と可愛く語りかけてきた。目も感情も二人に振り回されるが、その忙しさも楽しいライブだ。


MCでは漫才のようなテンポ良い掛け合いも

ソロコーナーが終わり、再びステージに仲良く並ぶクロヱさんといろはさん。ライブ開演前の出来事を語った短いMCの後は、アニメ「偽物語」の主題歌「白金ディスコ」と、P丸様。「メンタルチェンソー」を続けて披露。どちらも大人気のステージ映えする曲だとは知っていたが、デュエットにもぴったりの曲ということは新たな発見だった。

デュエット後のMCの途中では、二人揃ってステージを下りて超至近距離でのスクショタイム。

ステージに戻った後も、クロヱさんは、いろはさんに後ろを向かせ床のものを拾うポーズをさせたり、自分は床に脚を伸ばして座ったりとファンサービスの大盤振る舞いだ。クロヱさんの自由な言動と、そこに鋭いツッコミを繰り返すいろはさんの姿からは、二人の仲の良さが伝わってくる。クロヱさんの「楽屋でも話してたけど、私たち全然、気をつかってないよね」という言葉に、いろはさんも「まったく気をつかってない(笑)」と同意していた。

2度目のソロコーナーもいろはさんからスタート。ここまでの曲やMCの可愛い声からはガラリと雰囲気を変えて、「シネマ」をクールでお洒落に歌い上げた。Ayaseさんがスマホゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」のユニット「Vivid BAD SQUAD」に書き下ろした楽曲になる。最後のサビでは、会場が水面に変わり鏡のように輝くステージで美しい歌声を響かせる。

いろはさんのステージに、ファンのように熱狂していたクロヱさんは、ステージに戻ると一気にアイドルモードにシフト。HoneyWorks「ファンサ」のカバーで、ライブのクライマックスを一気に盛り上げた。落ちサビでは、ステージを下りて超至近距離に立ち、顔を赤らめながら歌いかけてくる。隣にいるいろはさんも再び「沙花叉クロヱオタ」となり、「ありがとうございます! 可愛い~」と黄色い声援を上げていた。


ライブの後にはVARKの楽屋も初公開

二人揃ってのMCでは、最後の曲の振りの中にクロヱさんにはどうしてもできなかったステップがあり、結局、簡略化されたというエピソードを披露。ステージの上で、そのステップに挑戦してみせるクロヱさんの動きは、どこかコミカルで可愛かった。

さらに、ステージから下りて超至近距離に移動した後は、クロヱさんの提案で、ファンへの告白タイム。二人から同時に告白されて、取り合われているような気分になれる素晴らしいファンサだ。

最後の曲は、キノシタさんの「ポジティブ☆ダンスタイム」。軽快なリズムとメロディーに乗った歌とダンスで、楽しかったライブの最後をさらに盛り上げる。足裏を手でタッチするダンスの振りが特に可愛い。

最後は、二人揃ってファンへのお礼を叫び、新スタイルでの最初の「Cinderella switch」のステージは終了した。

2部制だった前シリーズまでの「Cinderella switch」では、ライブと同じステージでの「アフタートーク」を実施。1部と2部のまとめ売りチケットを購入した人のみ参加することができていた。しかし、新シリーズでは、すべてのチケット購入者が「楽屋潜入トーク」に参加可能。360°ぐるりと見渡せる楽屋の中で、ライブを終えたばかりの二人の緩いトークを楽しむことができた。

「楽屋潜入トーク」の最後には、2月25日(土)に「Cinderella switch ~ふたりでうたうホロライブ~ vol.2」が開催されることを発表。ホロライブ1期生アキ・ローゼンタールさんと、6期生「秘密結社holoX」鷹嶺ルイさんが出演するだけに、元気で可愛かったクロヱさん、いろはさんのライブとは、がらりと変わった雰囲気になりそうだ。

2020年のスタート時から、出演者の一人がステージに立ち、もう一人の出演者が隣にいるという画期的な「連番ライブ」システムで人気を集めてきた「Cinderella switch」。二人で歌うという新たな形式は、「Cinderella switch」の企画の根幹を揺るがすことになるかもと心配していたのだが、ソロ4曲+デュエット4曲という配分が絶妙だったからか、「連番ライブ」の魅力は損なわないまま、息のあったデュエットも楽しめて、完全にパワーアップした印象だ。少し意外な組み合わせの「vol.2」はもちろん、その先も、どのような組み合わせが実現するのか楽しみにしたい。


【セットリスト】
1 マトリョシカ
2 シル・ヴ・プレジデント
3 ラムのラブソング
4 白金ディスコ
5 メンタルチェンソー
6 シネマ
7 ファンサ
8 ポジティブ☆ダンスタイム

(TEXT by Daisuke Marumoto


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