初めてのZepp公演に挑むVRアイドルえのぐ、1万字インタビュー 「絶対に今までとは違うパフォーマンスになります」

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熱い魂を感じさせるライブパフォーマンスで人気のVRアイドル「えのぐ」が2021年12月29日(水)に、今年を締めくくるワンマンライブ「enogu one-man Live 2021 Winter -雲外蒼天-」(以下、「雲外蒼天」)を開催する。KT Zepp Yokohamaで、生バンドとともに演じる昼夜の2公演だ。

活動の最初期からえのぐに注目してきたPANORAでは、本公演に先駆け、メンバーの鈴木あんずさん、白藤環さん、日向奈央さん、夏目ハルさんへのインタビューを実施。常に最高を更新し続けることを目標に数々のステージに立ってきた激動の2021年の思い出、そして今回、2018年3月の結成から約3年9ヵ月を経て実現する初めてのZepp公演に向けての意気込みなどを語ってもらった。

なお、「雲外蒼天」の現地会場入場チケットは、12月26日現在、ローソンチケットとe+(イープラス)での申し込みは終了しており、当日券の有無は当日までにえのぐ公式より発表予定。ライブの模様は、YouTubeのえのぐ公式チャンネルにて、両公演とも全編無料配信される。

見切り発車で10日で100曲に挑戦した「遮二無二」

──えのぐの皆さんは、今年も数多くのライブやフェスに参加し、新曲も次々と発表するなど、さまざまなことに挑戦し、乗り越えてきました。その中でも、最もハードルが高ったチャレンジは何ですか?

白藤 環は、やっぱり「遮二無二」です。

──7月25日から8月5日までの12日間で、全10公演を行った「enogu 10 Days Live -遮二無二-」ですね。

「enogu 10 Days Live -遮二無二-」より

白藤 1公演で10曲、歌ったんですけど、セトリを考えているとき、最初はもうちょっと少ない予定だったのを、「1日10曲ならいけるでしょ! 10日で100曲やったらいいじゃん!」みたいな見切り発車で増やしたんです。リハのときも「これなら大丈夫」という感じだったんですけど、ライブの本番になったら、思ったよりも(喉が)しんどくて(笑)。リハから100%で歌っていても、本番ではさらにテンションが上がって120、130の力を出しちゃうから、8日目の朝に起きたら、喉が「やばい! これは無理!」って状態になって。メンバーにも「環、やばい!」って言いまくるような感じだったんです。でも、みんながすごく支えてくれたから、最後までなんとか乗り切れました。

──その日だけでなく、翌日以降も公演があったわけですよね。

白藤 そうなんです。しかも、8日目はライブのテーマが「バラエティ」の日で、初めてアカペラを披露する日だったんですよ。しかも、環がリードボーカルだったから、いつもの声を張ってパワフルに歌う環じゃなくて、澄んだ声を聴いてもらいたい日だったんです。そんな日に声が出なくなって、どうしたら良いんだって焦りました(笑)。

「enogu 10 Days Live -遮二無二-」より

──そんな状態でも、10公演を完走できたことは自信になったのでは?

白藤 なりましたね。10日目のえのぐのみんなのパワーはすごかったです。

日向 ひなおは、「遮二無二」が終わった後の「不撓不屈」(2021年8月29日開催の「enogu one-man Live 2021 Summer -不撓不屈-」)が大変でした。昼夜公演でそれぞれ16曲ずつを3週間で仕上げるのはもちろん、全編、生バンド演奏のライブだから、それに合わせて歌い方も変わってくるし。「10DAYS、終わったー!」って一度燃え尽きかけたんですけど、すぐに(新曲の)「Defiant Deadman Dance」の振り入れもあったから、燃え尽きるわけにはいかなくて。気づいたら、もう9月になってたってくらい怒濤の日々でした。いろいろと考えることも多くて、集中力を維持し続けるのも大変だったし、夏が一番ハードルが高かったというか、高い壁だったなという感じがしました。

白藤 考えることが多すぎて、いっぱいいっぱいになるのもわかる気がする。環もそうだった。

「enogu one-man Live 2021 Summer -不撓不屈-」より

テレビから自分たちの曲が聞こえてくるのが不思議だった

──夏目さんにとってのハードルは何でしたか?

夏目 ハルも、「遮二無二」から「不撓不屈」の期間は大変すぎて、あまり記憶にないくらい。今、2人の話を聞きながら改めて「大変だったなあ」って思い出すような感じでした(笑)。その中でも、今年、ハル個人として特に大変だったなと思うのは、去年から練習してきたヒューマンビートボックスです。

──楽器を使わず、口や喉など自分の身体だけでパーカッションなどの楽器のような音色を鳴らす技術ですね。2021320日の3周年記念ライブ「enogu 3rd Anniversary Live –臨戦態勢」で初披露したときには驚きました。

夏目 ヒューマンビートボックスにはいろいろなテクニックがあるので、その後もライブがある度に、絶対に何か新しいテクニックとかフレーズを覚えて披露したいという目標があって。それを達成するための個人練習をずっと続けてきたし、今も新しい技に挑戦し続けています。4人ではなく、1人で練習するという点でも普段とは環境が違うし、自分の中では高い壁だなと感じています。

──ライブで披露して、ファンからの喝采を受けられるようになるまでは孤独な練習が続くのですね。

夏目 その前に、まずはリハなどのときにメンバーの前でお披露目するんですけど、そこでみんなが「かっこいいー」とか言ってくれるので、その時点で、めちゃくちゃうれしいんです。それだけで、もっと練習を頑張れます(笑)。

──鈴木さんはいかがですか?

鈴木 今年は夏から秋にかけて、ずっとライブやフェスに出させてもらったのですが、私も「遮二無二」が終わった後の「不撓不屈」が一番の壁だと感じました。「不撓不屈」の後、初めて声を嗄らしたんです。

白藤 たしかに、あんずとハルちゃんはいつも喉が強いのに、珍しく声が嗄れてたね。

鈴木 初めてのことだったので、「それだけ頑張ったんだな」とは思えたのですが、その後には「TIF」(TOKYO IDOL FESTIVAL 2021)や、「えるすりー」(Life Like a Live!2」といったフェスもあったので、もっと喉のケアなどについても勉強が必要だなと思うようになりました。

「enogu one-man Live 2021 Summer -不撓不屈-」より

──1215日にCDもリリースされた最新曲「Defiant Deadman Dance」がテレビ朝日系で全国放送されている音楽情報番組「musicTV」の12月度エンディングテーマに選ばれました。皆さんにとってもファンにとっても、すごくうれしい出来事ですが、その感想などを教えてください。

白藤 音楽番組のエンディングテーマということは、音楽を好きな人に「Defiant Deadman Dance」を聴いてもらえるということ。えのぐの楽曲は、他にも素敵な曲が多いので、そこから広がっていくことで、私たちの音楽を聴いてもらうチャンスだなって思いました。最初に放送された日は、(同居している)あんずと一緒にリアルタイムで放送を観て、Twitterとかで「えのぐみ」のみんなの反応も見ながら盛り上がったよね。

鈴木 テレビの番組表の「musicるTV」欄に「エンディングテーマ:えのぐ『Defiant Deadman Dance』」って書いてあったのもうれしかったです。

白藤 「あんず! テレビにえのぐって書いてある!!」って、夜中にめちゃくちゃテンション上がりました(笑)。    

鈴木 えのぐの曲が本当にエンディングになったんだって、すごく実感しました。

日向 わかる~。テレビから自分たちの曲が聞こえてくるのも不思議で、夢を見ているような感覚でした。

白藤 夜中だしね。

日向 でも、ちゃんと現実だったから、すごくうれしかったです。MVもけっこう長めに流してくださって。(実家の)パパから「良かったね!」ってLINEが来ました(笑)。

夏目 ハルは初回放送のときは寝ちゃったのですが、翌朝、起きてすぐに家族で録画の鑑賞会をしたんです。みんなで拍手したり、朝からすごく熱い鑑賞会になりました(笑)。

「Defiant Deadman Dance」ジャケット画像

素敵なライブにして、みんなにも最高な気持ちになってほしい

──ここからは、20211229日にKT Zepp Yokohamaで開催される「雲外蒼天」に向けてのお話を伺っていければと思います。えのぐ初のZepp公演の開催は、3月の3周年ライブで発表されました。皆さんは、Zepp公演の開催決定を知らされたとき、どのような気持ちになりましたか? また、ライブ直前の今、その気持ちに変化などはありますか?

白藤 最初に聞いた時は全然、実感が湧かなくて。Zeppという大きなステージに立てることがただただうれしいって感じでした。でも、4人で実際に会場のKT Zepp Yokohamaを見に行ったとき、「待って……思ったより広い……。2階席もある」ってなって(笑)。

夏目 わかるわかる。実際に見たら、本当に大きかったよね。

白藤 この広い会場の席が埋まるのかなって、すごく心配でした。ただ、チケットの先行販売が始まったら、本当にたくさんの人が申し込んでくださったんです。だから、今は頑張ればZeppも埋められるんじゃないかなって、思えてきました。

夏目 ライブが近づいて、具体的な状況もわかったことで、Zeppを埋めるという目標も現実味を帯びてきたというか、手が届き始めた感じなんです。

白藤 うんうん。環たち、Zeppでライブやるんだって、ようやく実感できた気がして。最初の「わ~い、Zeppうれしい」から。「Zeppで頑張るぞ!」という気持ちになってきました。

日向 ひなおは良い意味で最初から変わっていません。以前からZeppでライブをやることに憧れていたので、Zeppでライブをできることのうれしさがすごく大きくて。初めて聞いたときも今も、ずっと楽しみで仕方がないです。しかも、今回もバンドの皆さんと一緒にできるから、本当に楽しみです。

──会場の大きさに対する不安などはなかったですか?

日向 不安もあったのですが、ひなおは、「えのぐみ」(えのぐファンの愛称)のみんなが来てくれるって信じてるので(笑)。だから、不安に思うよりも、楽しみって気持ちに全振りしてきました。今も年末はZeppを全力で楽しもうという気持ちでいっぱいです。

鈴木 私は、最初にZeppでできると聞いたときは、どちらかといえばうれしさよりも不安の方が大きかったです。しかも、環ちゃんやハルちゃんが言ってくれたように、実際に見たら本当に大きな会場だったので……。でも、ここ最近、チケットの状況とかを聞いて、いっぱい来てくれそうだということを知ってからは、うれしい気持ちの方が強くなってきて。せっかく大きなステージに立たせてもらえるんだから、すっごく素敵なライブにして、みんなにも最高な気持ちになってほしいなって、前向きな気持ちになれました。

ヒューマンビートボックスで新しいことに挑戦!

──2021年の締めくくりでもある「雲外蒼天」での個人的な目標をセットリストなどのネタバレにならない範囲で教えていただけますか?

白藤 さっき、「遮二無二」で喉をやっちゃったというお話をしたんですけど、環は、1日2公演のライブでも最初の公演で出し切っちゃって、2公演目は「あれ? 環ちゃん、声がちょっとハスキーだね」みたいになることがよくあるんです。だから、「遮二無二」からの約半年、個人のボイトレでは発声の練習を徹底的にやっていて。喉にあまり負担をかけず、かつこれまで以上にパワフルに歌う方法を学んできたんです。だから、今回は昼公演から、いつものように「パッション白藤」な感じでパワー全開だけど、夜公演でも声が嗄れず同じようにパワフルに歌うというのを目指しています。

夏目 ハルも、さっきお話ししたこととつながるのですが、今回のライブでもヒューマンビートボックスで新しいことに挑戦します。何をするかは当日のお楽しみですが、最初にそのコンセプトを聞いたときは、「そんなことどうやってやるの? 無理でしょ!」って思いました(笑)。でも、挑戦しようと決めてからは、どうやったらそれが実現できるかをすごく考えて。練習を始めてからも、やっぱり最初は難しくて、思うようにできない自分にすごくイライラしたりもしたんですけど……。

白藤 でも、リハのとき、めちゃくちゃカッコ良かったよ。

夏目 本当? 良かった~。最初、みんながいない状態でやったときは、全然できなくて。帰りにカラオケボックスに行って、1人で泣きながら練習してたんだけどね(笑)。

日向 えらい~。

夏目 そういう個人練習を経て、その後、メンバーに見せるときには、少し仕上がってきました。

鈴木 カッコ良かったよ!

白藤 でも、ここからさらに仕上げるんでしょ?

夏目 うん!

日向 私たちも本番が楽しみです。

──日向さんはいかがですか?

日向 ひなおは、今年、歌やダンスといったパフォーマンスに今まで以上に向き合ってきたので、この一年、自分が頑張って研究したり、練習したりしてきたものを披露する場だと思っています。この後も、ライブ当日までさらに仕上げていって、Zeppでは「今年一番の日向奈央」を観てもらいたいと思っています。

──歌やダンスに関して、今年1年を通しての課題があったのですか? それとも、曲やライブごとにいくつもの課題に挑んできたのでしょうか?

日向 ライブとか自主練の中で、この曲のこの振りをこうしたいとか、このフレーズの歌い方をこうしたいといった課題が見つかったりするんです。今年は特にライブが多くて、その中でひとつずつ見つけては練習してきたことがあるので、それを自分の中で上手く消化して、Zeppでのパフォーマンスにつなげたいなと思っています。

鈴木 私はメンバーの中だと身体が小さいから、いつもなるべく大きく動くことを意識しているんですが、それ故に歌声がぶれやすくなるところもあるんです。だから、大きく動きながらも歌はぶれないようにして、しっかりと気持ちを届けることが私のZeppでの目標です。あと、ちょっとだけネタバレ的なことを言っちゃうと、ライブの中には、歌をよりしっかり聴いてもらおうというパートもあるので、そこも頑張りたいなと思っています。

ライブを観てもらえたら、好きにさせる自信はある

──「雲外蒼天」は現地チケットも販売中ですが、えのぐのYouTube公式チャンネルで全編無料配信も行われます。ネット環境さえあれば、誰でも気軽にえのぐのライブを観られます。これまでえのぐのワンマンライブを観たことがない人に向けて、メッセージをください。

夏目 ハルは、えのぐのワンマンライブは、全人類に観てほしいって気持ちがあるんですけど(笑)。強いて言えば、誰かに元気をもらいたいと思っている人や、頑張りたいことがあるんだけど、まだ一歩踏みだせなくて誰かに背中を押してほしいと思っているに人は、特に観てもらいたいです。えのぐって、全員負けず嫌いだし、頑張り屋さんが揃っているので、もう練習やリハから、めちゃくちゃ頑張るんですよ。さらに、本番のライブでは協力しながらもバチバチにやるので、よりいっそうパワーがすごいことになるから、そのパワーを浴びた人には、元気とか勇気とかの何かしらが心に届くはず。なので、そういう気持ちになりたい方は、ぜひ観てほしいなって思います。というか、観なきゃもったいないです(笑)。

白藤 えのぐのライブは、歌もダンスも生だから、その日、その時、その瞬間にしか生まれない唯一無二のパフォーマンスが見られるし、熱量がすごいから、その熱を浴びると、観ている方も熱くなっちゃうんです。12月29日ってほぼ年末ですし、皆さんも、この1年で絶対に何かを頑張って生きてきたと思うんですよ。だから、その頑張りをお互いに褒め合うというか、私たちが一年頑張った集大成を見ることによって、「お前も頑張ったんだな~。俺も頑張ったんだよ!」みたいな気持ちになれるだろうし、えのぐのライブは元気ももらえるから、「これで来年も頑張れる!」ってなってもらえるんじゃないかなって思います。それに、えのぐのライブを観たことない人は、絶対にびっくりするはず。だって、えのぐって、アー写(アーティスト写真)とかだけを見たら、清楚で可憐でかわいらしいじゃないですか(笑)。

鈴木・日向・夏目 あはは(笑)。

白藤 そんな子たちが、こんなにも熱く、泥臭く、ほとばしるような気持ちを隠していたんだって驚くはず。ライブを観てもらえたら、好きにならせる自信はあるので、1曲だけでも観てほしいです!

日向 せっかくだから、1曲だけじゃなくて3曲は観てもらおう(笑)。

白藤 たしかに、曲のバリエーションが多いから、どの曲が刺さるかわからないもんね。じゃあ、3曲でお願いします(笑)。

夏目 365日の中の10分間だけ時間をもらえたら、絶対にえのぐを好きになってもらえると思います。

日向 ひなおは、生バンドさんとのライブってことも、すごく強いと思っていて。アイドルにあまり興味がない人も、「アイドルと生バンドのライブか。バンドが格好良さそうだし、ちょっと観てみようかな」くらいの感覚で観てもらえたら、きっとえのぐのことを好きになってもらえるはず。きっかけは何でも良いんです。「ZeppでVRアイドルがライブやるんだ? どんなことやるんだろう?」とか、「年末のこの時間、暇だなあ。YouTubeで何か面白いものあるかな?」くらいのテンションで観ても絶対に楽しめると思うので、たくさんの人に観てほしいです。絶対に良いものを創っているという自信があるし、観てくれた皆さんにそれが届くように頑張ります!

鈴木 やっぱり、えのぐの一番の魅力はライブだと思うんです。(ライブ以外の)生配信とか、CDや配信などの音源を聴くだけではわからないことも全部伝わって、「えのぐって、こんな子たちなんだ」ってことをすごく深く知ってもらえるのがライブ。だから、生配信や曲とかをきっかけにちょっとえのぐのことが気になってくれた人も、ライブを観てもらえたら、えのぐの魅力がもっともっとわかるし、もっと好きになってもらえるんじゃないかなって思います。もちろん音源も素敵なのですが、ライブになるとそれ以上のもの、上手さとかではなく熱量や気持ちがさらにこもるので。ライブを観に来てもらえたら、絶対、マイナスにはさせません。プラスにしてみせるから、皆さんに観に来てほしいという気持ちはあります。しかも、バンドだし!

日向 そうそう! バンドの皆さんも最高だよ!

鈴木 カッコ良いし、配信なら無料だよ!

白藤夏目 あはは(笑)。

「雲外蒼天」のライブはえのぐのYouTubeチャンネルで配信される

観ていて飽きない仕掛けをたくさん用意

──では、いつもえのぐのことを応援していて、Zepp公演の「雲外蒼天」を皆さんと同じくらい楽しみにしているファンの皆さんにもメッセージをお願いします。

白藤 今年もいっぱいライブをやってきたのですが、いつも応援してくれるあなたがいたからこそ、今、ここでライブができているんだよっていう感謝の気持ちを持って今回のライブも挑むつもりです。「えのぐを応援して良かった」と感じてもらえるライブにするので、ぜひ私たちからの感謝を受け取り来てください。歌とかダンスのパフォーマンスに「ありがとう」という気持ち込めるので、会場に来られる方はぜひ会場で受け取ってほしいですし、配信で観てくださる方も配信を通して受け取っていただけるとうれしいです。

夏目 以前から、いつも応援して支えてくれる「えのぐみ」さんたちがいるから、今の私たちがいるんだってことは思っていたのですが、最近、これまで以上に強く、リアルに感じるようになってきたんです。なんでしょう? 大人になったんですかね(笑)。

白藤 そうだよ。きっと、二十歳になったからだよ(笑)。

──大人になって、親のありがたみがわかるようになるみたいな感覚ですか?

夏目 そうなのかもしれません(笑)。スタッフさんや、メンバーや、えのぐみさんがいるから、今のハルがいるんだってことは以前から思っていたのですが、さらに深く実感するようになりました。そういった心境の変化があったことで、たぶんステージングにも変化はあると思うんです。それがハル自身も楽しみだし、今までそばにいて応援してくださった皆さんにもその変化を観てほしいです。それに、ハルだけでなくえのぐのみんなも、この1年いっぱいライブをしながら成長してきたので、今回も、絶対に今までとは違うパフォーマンスやライブになります。その一瞬一瞬を見逃さないでください。

日向 えのぐが生バンドの演奏でライブをするのは、去年の夏(「えのぐワンマンLIVE2020 -次章-」)と、「不撓不屈」に続いて3回目になるのですが、今回、初めての試みがあるんです。去年の夏や「不撓不屈」を観て、「えのぐと生バンドのライブ、最高だよね」と思ってくれた人も、たぶんビックリするはず。

白藤 きっと「そうきたか~」ってなるよね。

日向 なるよね! そういう仕掛けというかチャレンジをいっぱいしているので。今、この記事を読んでくれている人は、大いに期待して想像を膨らませながら、会場や配信に来てほしいです。

──期待を膨らませていても、それを超えて楽しんでもらえる自信があるんですね。

日向 はい。全然、大丈夫です。実際の公演の時間としては、これまでのライブの中でも長いものになると思うのですが、観ていて飽きない仕掛けをたくさんしているので、体感的には短く感じてもらえると思います!

──ライブのMCと同じく、最後は鈴木さん、お願いします。

鈴木 えのぐを応援してくださっているみなさんは、いつも「えのぐが頑張っているから、自分も頑張れる」とか、「ライブ楽しみにしてるよ。頑張ってね」といった言葉をくれるんです。でも、それは私も同じ気持ちで、みんなが頑張っているから「私も頑張ろう!」ってなるし、みんながライブを楽しみにしてくれてるからこそ、「予想以上にめっちゃ良かった!」と思ってもらえるようなライブにしようって、すごい力をもらっています。「あんずちゃん、すごい成長したね」ともよく言ってもらえるのですが、成長できるのも、みんながいつも応援して観てくれるから。だから、この年末に成長したえのぐの姿を観てもらいたいし、「今年一番良かった」と思ってもらいたいです。そんなライブをするので、楽しみにして来てください。

2022年は日本を飛び出して、世界にも活動の場を広げたい

──「雲外蒼天」が終わると、すぐに2022年がやって来ます。2021年最後の山場の前に、少し気は早いですが、2022年の目標を教えてください。

白藤 先日、「横浜防災フェア2021」というラジオのイベントに出させていただいたのですが、そのときに「VRアイドルが防災フェア?」みたいに驚いている方も多かったんです。2022年は、そういった今のえのぐや環では想像もつかないような新しいことに挑戦というか、どんどん開拓していきたいと思っています。これまでもそういう思いで活動してきたのですが、「何事も切り開いていったのは、えのぐだよね」と思ってもらえる存在になりたいです。

夏目 今年、ハルは、ヒューマンビートボックスに挑戦したり、ソロ曲で作曲をやらせてもらったりとか新しいことに挑戦したので、2022年は、それらの武器をさらに磨いていきたいです。あと、こうやって考えてみると、やっぱりハルのルーツというか、中心には音楽があるんだなと感じるので、具体的に何をするのか言葉にするのは難しいですが、これからどんなことをやっていきたいのかという音楽感みたいなものを改めて練り直したいというか……。今年はライブもたくさんやって、「激動!」という感じの一年だったので、ゆっくりと自分の音楽を見つめ直してみる時間も取れたら良いなと思います。そうすることで、また新たに挑戦したいことが出てくるかもしれないので。

日向 ひなおは、新しく挑戦したいなって思っていることがあるので、それも頑張りたいんですけど、やっぱり今年と変わらず、歌にしてもダンスにしても、できることを1個ずつ増やして行きたいです。これは、来年もこの先も、ずっと変わらない目標であり続けるものだと思っています。今年できなかったことは、来年には絶対できるようになりたいし、もし来年の終わりにできなかったと思うことがあれば、再来年にできるようになりたい。そうやって、ひとつずつ成長していきたいです。

──できなくて諦めるという選択肢はないわけですね。

日向 そうですね(笑)。できないことができるようになる過程が楽しいので、来年もどんどんチャレンジしていきたいなと思っています。

鈴木 今年はリアルアイドルさんと対バンをさせていただいたりする機会も増えてきたし、さっきお話しした「musicるTV」のエンディングテーマだけでなく、「BRAVER」が「2021年高校野球 都道府県別大会テーマソング」に選んでもらえたりとか、リアルとバーチャルの境界線みたいなものを少しずつだけど、超えることができたかなと感じています。だから、近い将来、境界をなくすために、来年もそういった活動やタイアップなどを今年以上にやっていきたいです。それに、日本を飛び出して、世界にも活動の場を広げていけたら良いなと思います!

(TEXT by Daisuke Marumoto

<開催概要>
【公演名】enogu one-man Live 2021 Winter -雲外蒼天-
【日時】2021年12月29日(水)
【時間】
■雲外蒼天 壱章 12:30~(開場11:30~)
■雲外蒼天 弐章 17:30~(開場16:30~)
※時間は状況により変更になる場合がございます。
【出演】えのぐ(鈴木あんず、白藤環、日向奈央、夏目ハル)
【会場チケット料金】
■通常通しチケット:税込1万3600円+ドリンク代
■壱章・指定席:税込6800円+ドリンク代
■弐章・指定席:税込6800円+ドリンク代
【会場】KT Zepp Yokohama
【主催】パルス株式会社
【企画制作】株式会社岩本町芸能社
【運営】株式会社ハンズオン・エンタテインメント、株式会社キョードー東京

<配信情報>
●えのぐ公式YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UCFI81W9F49a7GvimKF905eQ/featured

●関連リンク
3周年ライブ #臨戦態勢【麗】(昼公演)
3周年ライブ #臨戦態勢【吼】(夜公演)
遮二無二 Day1
遮二無二 Day10
Defiant Deadman Dance [Official Music Video]
BRAVER(2021年高校野球 都道府県別大会テーマソング)