HIKAKINがVTuberデビュー動画を公開 葛葉、渋谷ハルも登場 今後配信者のリアルからバーチャルへの移行は広まるか?

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8月3日、YouTuberのHIKAKINさんは動画「ヒカキン、今後はVTuberとして活動して行きます。」を自身のYouTubeチャンネルに投稿した。

HIKAINさんは日本を代表するYouTuberのひとりで、記事公開時点でYouTubeチャンネル登録者数は957万人になっている。先日には投稿10周年を迎え、8月1日より10周年記念とチャンネル登録者数1000万人を目指した10本の動画を投稿すると宣言していた。2018年には、キズナアイさんとコラボ動画を投稿。2019年頃より、多数のVTuberがTwitterで「HIKAKINさんにフォローされた」と驚きの声をあげることが度々あった。

今回動画投稿を告知したツイートには、多数の驚きの声が寄せられ、多数のVTuberが反応をみせていた。また、投稿前の時点で既に多数のウェブメディアがHIKAKINさんのVTuber化を取り上げている。

動画では、「イケメンになりたいな」「永遠にかっこいいHIKAKINを手に入れる」という冒頭のトークから、VTuberとしての姿をお目見え。YouTubeのテーマカラーの赤を基調に、おなじみの「ブンブン! ハロー! YouTube!」のポージングをきめ、変顔や怒ったり、悲しむような表情も披露していた。今回、動画に使用されたモデルは、今回共演したにじさんじ所属のVTuber、葛葉さんなどのデザインを担当した本田ロアロさんがデザインしており、モデル制作をLive2D Creative Studioが担当している。

ヒカキン、今後はVTuberとして活動して行きます。」より

動画には、HIKAKINさんがゲーム「APEX」が好きなこともあり、同作のゲーム実況で活躍するVTuberの渋谷ハルさん、葛葉さんが出演。「モテたい」というHIKAKINさんの相談に乗ったり、「VTuberに呑み会はある?」「VTuberになる前は何していた?」など切り込んだ質問に答えていた。また、動画中にHIKAKINさん、葛葉さん、渋谷ハルさんの3人で8月4日17時よりヒカキンゲームズのチャンネルで、「APEX」配信を行うことを告知した。

最後には、「今後VTuberはどうなっていく?」というHIKAKINさんの質問に渋谷ハルさんは「リアルとバーチャルの垣根が減っていくと思っている」と回答。葛葉さんは「VTuberというものの目新しさはもう完全に消えて、人気のVTuberはそのまま人気であり続けて、普通のYouTubeと同じ感じになるのかな」と回答し、HIKAKINさんは「居て当然になるってことね」とフォローを入れていた。

今回のHIKAKINさんのように、リアルなインターネットのクリエイターがアバターをもち、VTuberになるのはこれが初めてではない。海外を中心に、日本などのVTuberカルチャーから派生したVTubingは広まりつつある。TwitchストリーマーのPokimanさんは、顔を映したくない時にアバターを利用するスタイルの配信をしており、人気を獲得。この取り組みは、テック・カルチャーメディアのWIREDも大きく特集している

その一方で、国内では、オリエンタルラジオの中田敦彦さんが2021年3月にリアルの顔出しからアバター活用へと移行していくと表明したあと、間もなくして前言撤回し、顔出しを再開したことは記憶に新しい。また、海外では、世界一YouTubeチャンネル登録者数をもつPewDiePieさんがVTuber化。「顔出しでの動画投稿はチャンネルの成長に必須ではない」として、顔出しをしない宣言をした。しかし、Dexerto.comなどによると、この活動はコミュニティーの反発に合っている。そのため、現在は顔出しをして活動を継続している。

そのほか、多数がリアルで活動していた者がアバターを使用し、VTubing活動を行う例は国外を中心に増加傾向にあり、「YouTuberやストリーマーのVTuber化」が流行しているとも捉えられる。今後、HIKAKINさんのこの活動が、渋谷ハルさんの発言していたように「リアルとの垣根がなくなる」一助となるのか。葛葉さんが回答していたように、VTuberが他のYouTuberやストリーマーと変わらない、もっと当たり前になるシーンになるのか、どちらか、または双方に影響をもたらすことも予想できる今回の動画。今後のVTuberシーン、VTubingシーンに注目だ。

ツナ津

■関連リンク
HIKAKIN(YouTube)
HIKAKIN(Twitter)