「てぇてぇ」掛け合いに笑顔になったキズナアイ3周年「あいみちゅ」レポート 12/4から愛称も募集開始

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バーチャルタレントのキズナアイは1日、東京汐留の日テレホールにて自身の3周年を祝うイベント「A.I’ll meet you in 2019」(通称「あいみちゅ」)を開催した。スクリーンには3人のアイちゃんが出演し、集まった約200人を前にトークを展開したり、参加型のゲームをみんなで楽しんだりと、充実した約2時間を過ごしていた。

前日に告知があったようにプロデュース体制を一新するとともに、4人に分かれたアイちゃんのうち、日本で活動する3人の区別がつきやすいように、後から登場した2人の髪に「#」と「*」の飾りをつけるようにした。また、イベントで発表した新要素としては、12月4日よりこの2人の愛称を募集するということだ。

笑顔が絶えなかった会場の様子を写真でレポートしていこう。


笑いあり、驚きありの盛りだくさんな企画

キズナアイちゃんといえば、「バーチャルYouTuber」というジャンル自体を生むきっかけとなった始まりの存在だ。PANORAでも2017年2月という早い時期にインタビューしたことがあったが、そこからあれよあれよという間に企業タイアップ、イベント、声優、CM、イメージキャラクター、テレビ……とネットを飛び出して活躍の場を広げていった。この3年間は、まさに駆け抜けるという表現がぴったりなのではないだろうか。

そんなアイちゃんの記念すべき3周年イベントだが、3人の掛け合いが微笑ましいのが印象的だった。

例えば、冒頭で髪飾りを紹介するシーンでは、*アイちゃんが「あとあとあと、今日一番言いたいのがこれですよ!」と「*」の髪留めを差そうとして頭の逆側を刺してしまうと、「逆ですね」とすかさずアイちゃんと#アイちゃんがツッコミを入れる。*アイちゃんが笑ってごまかしながら「こっちでしたね(笑)見て、見て、見えるかな」と正しい方向を見せると、「アスタリスクと、シャープのマークですねー」とアイちゃんが紹介する……といった具合だ。

3人ともかわいい

VTuber同士がコラボで楽しそうに騒いでいる様子を見るのとまさに同じ「てぇてぇ」という気持ちになるので、チャンネルメンバーシップの登録者限定となるがダイジェストだけでなくぜひアーカイブもチェックしてほしい。

オープニングトークでは、もう1人のアイちゃんである中国のアイちゃん(ややこしい)からのメッセージも。

 
●「Kizuna Ai’s History 2018→2019」

最初はこの1年を振り返るという企画。2018年年末は、9週連続の楽曲リリースからのライブイベント「hello, world」。アイちゃんが「すっごく楽しかったー。来てくれた人ー」と会場に話題を振ると、「はーい!」と多くの来場者が手を挙げていた。
TikTokも3月よりスタート。YouTubeとは別に55万フォロワーを集めているのがスゴい。
第24回AMDアワードの優秀賞や日本キャラクター大賞2019の選定委員特別賞……。
DIMEのトレンド大賞2019 エンターテインメント賞など、受賞も目立った。
4人のアイちゃんを初めてお披露目したのが、6月の3歳の誕生日を祝うライブイベント「A.I. Party! 2019 〜 hello, how r u?〜」だった(関連記事)。会場には、このライブのペンライトを掲げるファンもちらほらいた。
8月には音楽ライブフェス「SUMMER SONIC 2019」にも出演。「(客席が)すっからかんだったらどうしようと当日の直前の直前まで思っていたから、入場規制がかかるほどあんなに大勢の方が来てくれた」と当時を振り返っていた。
10月の東京モーターショー2019では、バーチャルナビゲーターに就任。スマホのGoogleレンズアプリをポスターにかざすと、アイちゃんがARで現れて動き出すという施策も行なった。
11月にはアベイルやしまむらなどのコラボ商品もリリース。こう振り返るとこの1年だけでも激動ですね……!

 
●公開収録企画「キズナアイ王」

続けての企画は「キズナアイ王」。アイちゃんに関するクイズを10問出して正解が多かったチームを「キズナアイ王」に認定するという東海オンエアが元ネタのクイズだ。とにかく難問で、4択ではなく自由記述で回答する方式も多かったこともあり、珍回答がよく飛び出して会場の笑いを誘っていた。

参加チームは#アイちゃんと*アイちゃんの「私」、予選テストを勝ち抜いて会場で選ばれた「キズナー」、BS日テレ「のとく番」スタッフの「のとく」という3組。
例えば、「【運転免許】学科試験ってこんなにイジワルなの!? のサムネイルで登場した、キズナアイのバーチャル免許の有効期限はどれくらいの期間でしょう」という問題では、「かわいい限り有効」と回答が3チームで揃ったものの……。
正解は1日であえなく全員不正解に。
「キズナアイが、一番好きなものは何でしょう」という最終問題では、チーム「私」が「人間のみんな」、チーム「キズナー」が「Kizunerのみんな」と答える中、チーム「のとく」は「お金」と回答。はたして正解は……。
「人間のみんな!」
ということで、この最終問題が決め手となって、チーム「私」が3問正解で初代チャンピオンとなりました。ちなみにチーム「キズナー」は2問、チーム「のとく」は1問の正解でした。

 
●あいちゃれ! カウントダウンチャレンジ

3人のアイちゃんが順番に来場者にアンケートをとってYesと答えた人をカウントし、最初にルーレットで引いた数字から徐々に数を減らしていくというゲーム。会場を左右にYes/Noで割って、来場者がダイナミックに移動する参加型な企画だったのだが……。
お題の数字は「101」に決定。最初は「朝ごはんはパン派という人」というテーマで77人がYesと答えて見事クリアー。
「限界オタクの真似して私に手を振って」と呼びかけて参加者全員が手を振り返すなど、回答の集計中も一緒に楽しく遊んでいた。
その後、「リュックサックで来た人」で51人、「B型の人」で32人、「緑色が一番好き」で29人といい感じに減らしてきて、その都度会場から大きく歓声が上がっていたのだが……
なんと、このゲームはドッキリ!
あいみちゅのグッズプレゼントのナンバー抽選のために数字をからめたゲームをやっていたというオチでした。
ナンバーが読み上げられた10名に、世界に10枚しかない3人のアイちゃんのサイン入りTシャツが贈られました。羨ましい!

 
●We’ll meet you!

休憩を挟み、ライブ配信なしの状態でまたしても参加型のゲーム「We’ll meet you!」を展開。
電子チケットに記載されている番号を使い、四則演算で目標の数字に合わせるというゲームになる。例えば、目標の数字が「100」の場合、数字が50の人が2の人を探して、50×2=100にするといった具合だ。グループは何名になってもOK。
そうして出された目標の数字は「0」。先着5名は3人のアイちゃんと直で話せて、一緒に写真が撮れるというサプライズが用意されたこともあって、参加者は必死でグループを組める相手を探していた。
見事、素早くグループを組めた方々が巨大ディスプレイの前に立って直で話したり……。
一緒に写真を撮ったりと、非常にうれしそうな表情で楽しんでいた。
最後に特別にキッズなキズナーを集めて、記念写真をパシャリ!

 
●新曲「the MIRACLE」のお披露目

新曲「the MIRACLE」の披露にも大きな歓声が上がっていた。いきものがかりの水野良樹さんとYunomiさんのという豪華な組み合わせだ。
12月から放送の「てぇてぇTV」のテーマソングとして流れるとのこと。

Kizuna AI 「the MIRACLE」
作詞:水野良樹
作曲/編曲:水野良樹/Yunomi

 
●来年の抱負

最後の企画は来年の抱負をいうという年末らしい企画。#アイちゃんは「仮面ライダーや戦隊ものが大好きだから特撮ものに出演したいです」、*アイちゃんは「去年『マリオカート8』で開催していたゲーム大会を主催したい」とのこと。
中国のアイちゃんは「中国の有名タレントとコラボすること」。
最後のアイちゃんは、「音楽を通してもっとみんなとつながっていきたいと思っていて、大晦日に行われている紅白歌合戦に出たいです」とコメント。さらに私たちの全員の目標として、YouTubeやTikTokなどすべてのサイトを合わせて「年間50億PVを目指したい」と高らかに宣言していた。なお、現在は年間11億PVとのことで、5倍の目標となる。

最後に「伝えたいことがあって……」と語られたのが、愛称の募集だ。

「これまで増えた私も同じキズナアイだと認識してもらうために名前や見た目に差をつけてこなかったんだけど、コメント欄とかTwitterとかみなさんから色々な意見を頂いていく中で、みんながもっと親しみやすい形にしたいと思って少しでもわかりやすくしようと考え直しました」と前置きした上で、「YouTuberならそうするよね……ということで企画にしちゃいました! 『増えたキズナアイのあだ名を募集したらまさかの結果に!?』です」と紹介して笑いを誘っていた。

最後に「のとく番」出演のために、アイちゃんがステージから消えていった。

4人に分裂するという先鋭的な試みについて一部ファンからの反発もあったわけだが、そうした批判を真摯に受け止めて体制を改めてアップデートしたアイちゃん。今後、どんな個性を見せてくれてファンを魅了してくれるのか、目が離せない!

(TEXT by Minoru Hirota

 
 
●関連リンク
A.I’ll meet you in 2019(公式サイト)
キズナアイ(Twitter)
キズナアイ(YouTube)